桑原 ゆう

2015 27 Jun

菅原小春さんのPVの音楽をつくりました

明日の晩の「情熱大陸」で、ダンサー、コレオグラファーの菅原小春さんが紹介されます。もう1年ほど前になるのですが、実は、菅原小春さんのプロモーションビデオの音楽を作曲していました!ので、この機会にご紹介します。

 

KOHARU SUGAWARA from YUSUKETAKAMURA on Vimeo.

 

菅原小春さんのオフィシャルサイトのトップに、この映像が使用されています↓
http://koharusugawara.com>http://koharusugawara.com
(サイトの画面右上の音量ボタンをonにしてくださいね*)
サイトを開いた途端、自分の曲が鳴り出すというのはなかなか不思議な気持ちです。

 

この作曲はあるご縁からお話をいただいたのですが、小春さんのモードな雰囲気を引き出すための映像で、クラシック寄りの音楽をダンスと掛け合わせたいということでした。私はその時は小春さんを全く存じ上げず... いただいた資料を見ているうちに、彼女の大人っぽく高貴で中性的な雰囲気とキレのあるダンスには絶対に弦の音がいいなと思いました。

 

そこで、そのまた1年前くらいに作曲していた、鈴木道子さんが中国を中心に展開している「YMO YNOT」のランウェイショーのための音楽を利用することにしました。その曲はチェロの四重奏を想定してスコアを書き、多重録音で音源を制作したのですが、それをまた素材に分解して再構成し、もともと20分弱の曲から新しく3分弱の音楽を作ることにしました。

音源の制作は福島諭さんがしてくださいました。私はもとのスコアから素材を指定し、新しくスコアのような指示書のようなものを書き、福島さんにはそれをもとに以前録音した音源を組み立てていただくというやり方で、やり取りを進めました。一度出来上がった素材を見つめ直し、そこから別の新しいものをつくるというのは、自分の作曲上とても勉強になりました。構成はすぐに思いつきました。もとの曲のいいとこ取りという感じで、むしろ内容が濃くなったと思います。福島さんには編集の仕方や音質など、細かい注文をたくさんさせていただいて、それを思い通りに実現してくださり、今回も本当にありがたかったです。チェロの演奏は、淡座でも一緒の竹本聖子さんです。

まず音楽を作り、ダンスは音楽に合わせずに(音源はおそらく聴いていると思います。)撮影し、その映像を音楽に合わせて編集する、というやり方で全体が作られました。微妙のタイミングで動きと音が合ったり、はたまたすれ違ったりと、映像と音楽の距離の取り方が素晴らしくて、初めてこの映像を見せていただいたときにはかっこいい!と純粋に思い、とても嬉しかったです。

面白いコラボレーションの機会が多く、いつもの聴衆と全然違う方たちに音楽を聴いていただけるのはとてもありがたいことです。自分の音楽が他の分野からどのように聴かれるのかがわかり、自分で自分の音楽を少し離れたところから考えることができます。自分でも気づいていなかった自分の音楽の引き出しが急に開くこともあって、とても面白いです。今回も素敵な作品の一部を担わせていただいて、本当にありがとうございました。