桑原 ゆう

2019 31 May

御懺法講@大原三千院

天台声明の聖地、大原三千院(京都府京都市左京区)の御懺法講に参列する機会をいただきました。

 

 

古儀にのっとり宮中法会を再現した法要で、雅楽伴奏付きの声明の法会を体験するのは初めてでしたので、声明の旋律にどのように伴奏が付くのか興味津々で聴いていました。

 

その日は少し雨が降っていましたが、法会の前後に周辺を散策しました。バスを降りて、三千院に上がっていく道すがら、紅葉の緑色からうっすらと光が透けてとても綺麗でした。声明にちなんで呂川、律川と名付けられた二つの川に囲まれ、山の植物の種類も豊富で、歩いているだけで緑の力が身体に染み渡っていくようでした。

そして、三千院も、立ち寄った実光院も、庭園が本当に素晴らしかったです。屋内でお茶をいただきながら眺めていると、この世からあの世の世界を垣間見ているようで、庭園を美しく見せるのは日本家屋の大事な機能の一つなのだなと感じました。

 

 

実光院の庭に張っていたとても大きな蜘蛛の巣、綺麗。

 

 

勝林院の池の周り。せり出した枝に、白っぽい球体状のものがたくさんぶら下がっているのがわかりますか?モリアオガエルの卵だと教えてもらい、びっくりしました!以前「モリアオガエルを青森蛙と言いまちがった」という、藤井貞和氏の詩「青森蛙」に作曲したことがあります。

 

 

来迎院の五輪塔。