桑原 ゆう

2019 31 Oct

24Sep2019_New Chamber Music 2019 Vol.6

毎年恒例のNCM。
私の作品は組曲「セロ弾きのゴーシュ」。物語中に出てくる架空の楽曲を音楽にしています。
以下、プログラムノートです。

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組曲「セロ弾きのゴーシュ」
1. 序曲
2. ドレミファの稽古
3. 愉快な馬車屋
4. 印度の虎狩
5. 何とかラプソディ

 諸橋精光さん作の紙芝居「セロ弾きのゴーシュ」のために、独奏チェロのためのステージ用音楽を作曲しました。11月3日に、板橋区の真言宗豊山派の寺院、安養院にて、朗読とともに初演されます。それに先立ち、音楽の一部を演奏会用組曲として整理したバージョンを、本日お披露目いたします。
 宮沢賢治「セロ弾きのゴーシュ」は、金星音楽団が第六交響曲をリハーサルしている場面から始まります。誰の「第六交響曲」なのかは述べられていませんが、ベートーヴェンの第六交響曲「田園」だといわれています。それを踏まえ、全ての音楽を「田園」から引用した素材により作曲しました。これまで、NCMで発表してきた作品と作風がだいぶ違いますので、それらをお聴きくださっている方はかえってぎょっとされるかもしれませんが、オケージョンに合わせ、その制約のなかで自分なりの課題を見つけるのが、私の作曲の手法です。今夜はご帰宅後、ぜひ「セロ弾きのゴーシュ」を読み返していただけたらと思います。

 

 

 

New Chember Music 2019 vol.6

 

2019年9月24日
@すみだトリフォニー小ホール (東京都墨田区錦糸1-2-3)
演奏 | 佐藤翔 (チェロ)