船橋 芳信
縄文ー一万年の美の鼓動、展




縄文時代
縄文時代は、
草創期、前16000年前から
早期、 前 11000年前
前期 前 7200年前
中期 前 5000年前
後期 前 4700年前
晩期 前 3400年前
文字も無い時代、人々は祈り、願い、日々の暮らしの中で、
記号化したその思いを、土器の中に表現していった。
そして産業、科学が発達し、便利さの渦巻く社会の中で
息をすることも満足ならぬストレスに精神を病んだ日々、
7千年の時間の隔たりに生まれた縄文土器や土偶に、
創造の喜び、単純化された美の形を見出し、深い感動を
覚えてしまう。誰が作ったのか? どう作ったのか?
男か、女か、、少なくともその制作作業に、時間の束縛は
感じられない。製作者の熟練と作品の凛とした存在感は、
現代にあっても、その素晴らしさは、群を抜いている。
縄文土器の特徴は、多種にわたるデザインが施され、
そのデザインは、渦巻き、玉抱、三叉、蛇、区画、
これらの文様には、母胎の持つ機能、生命、出産、生育、
などの人の環境が表現され、又自然界での大地での、
作物の生育、実り、刈入れ、などとオーバーラップした
意味が込められている。
特筆したい渦巻三叉文 、母胎を表す円の中に臍の緒を抽象化した
渦巻きが、存在する。そのデザインは、女性の妊娠、
妊婦を表現している。
大地が、命を育み作物が成長してゆく。
命を宿し、妊娠し子供を体内に宿して行く状態を、表現している。
そのデザインは、女性自身の部分を抽象化した記号となっている。
縄文土器の特徴は、多種にわたるデザインが施されている。
そのデザインは、渦巻き、玉抱、三叉、蛇、区画、
これらの文様には、母胎の持つ機能、生命、出産、生育、
などの人の環境が表現され、又自然界での大地での、作物の生育、
実り、刈入れ、などとオーバーラップした意味が込められている。
これらの時代の作品とのコミュニケーションは、今、我々は、
一体進歩したのだろうか? 便利さを追求し、便利な世の中になって、
その恩恵に預かっていながら、今尚、人知れぬストレスを抱え、
時間の波に押し流され、都会の片隅に生息する。
平均寿命は伸び、確かに縄文時代人の倍を生き、飢えることなく
暮らしている。然し、いつまでたっても、満足できる充足感は、
果てしなく遠いところに存在している。