船橋 芳信

2018 27 Feb

料理人

2月25日、日曜日、第6回アトリエ・コンサートを開いた。
コンサートは、音楽家が受け持ち私はその後のアペリチフの料理を担当する。
人に出す料理となると気合いは入る。さて気合いが入るばかりでは、
素人料理人の私には、頭の中での運動会が始まり、あれもこれもと、
材料代が鰻上りに膨れてしまう。会費の中からの捻出とあって、
持ち出しばかりが、目立ってしまう。今回は約40人分の料理を作る。
サービスに3人、料理手伝いに2人、計6人のスタッフながら、
金曜日の夜から取りかかった。
 メニューは上トロの刺身、2キロ、
      うなぎの蒲焼き、一本900グラムのうなぎ5本、
      豚の角煮、1.5キロ、
      烏賊、2キロ
      タコ、2キロ
      エビ, 1キロ
      卵焼き0.5キロ
      レンコンの炒め物、
      酢飯、3キロ
 うなぎとの格闘には時間がかかった。
事務所にステージで来ているニコラのおじいさんがリミニの近くの海で、
ウナギの養殖をしているのを知って、うなぎを注文した。
ナント、立派な丸々肥ったうなぎが、届けられ、捌いたが、全部で約5キロ、
家で焼くには、匂いが怖い。三枚に下ろし、骨を取って、ぶつ切りにすると、
先ず蒸す。蒸し終わったら、それを酒、醤油、黒砂糖で煮込んだ。
味見をすると、こんな、美味いウナギは、これまで喰ったことがあろうかと、
感動の極みに達してしまう。
マグロのトロは知人の魚屋から仕入れる。
この魚屋、ミラノ中の日本食レストランにマグロを卸しているから、
地中海の最高のマグロが手に入る。しかも最上級のトロだ。
しかも安い。キロ、2千円日本では考えられない。
イタリアでは赤身の方が高い。
 モーツァルトのオペラ、コシファントゥッテ、女はこうしたもの、のダイジェスト公演は、妙齢な三人のソプラノ美女の共演に、大成功のうちに終わって、
食事は、手巻き寿司パーティに絶舌をならして、プロセッコに、白ワイン、
楽しい饗宴は夜の帷とともに終わった。