船橋 芳信

2020 31 May

野口晴哉先生

コロナウィールス下での出会い!

 

ロックダウンが始まった3月9日、ブリュッセル在住のバイオリン 演奏者のY・H女史から、活元運動オンラインをやりませんかと

誘われた。

「はい、是非参加したい。」と即答した。

活元運動とは、「野口晴哉(1911ー1976)が、古今東西の健康法や療術などを独自に探求し、

十五歳で入谷に道場を開き愉気活元運動を提唱した体操、運動である。

野口晴哉は、明治四十四年九月、九人兄弟の次男として東京・上野に生まれる。

大正十二年、十二歳の時に関東大震災を体験し、焼け野原で苦しむ人たちが悼まれず、本能的に手をかざしたところ多くの人たちが快復、

これをきっかけに治療家としての道を志した。

病を治すことよりも人間本来の力を引き出して健康に導く自らの活動を「体育」と位置づけ、「治療」を捨てることを決意し、人間の持つ本来の自然治癒力を、育て、

何かに頼ることなく 自らの足で立つことを指導理念に掲げ、心と体を一として考える独自の人間研究においても体癖をはじめ潜在意識の研究、子育て

教育などの分野にも踏み込み、多くの著作を残している。

 さて活元運動オンラインにはブリュッセル、アムステルダム、ブタペスト、マドリッド、パリ、リスボン、ミラノに、ロックダウンで、閉じ込められた音楽家達が、

此の活元運動オンラインに参加している。夕方、18:00, メッセンジャーが、開始を告げると、スマートフォンの画面が分断され、活元運動の仲間が集う。

オンライン指導のH女史が、活元運動の誘導体操、

1)邪気を吐く、   ミゾ打ちに、両手で突き刺すように置き、大きく口を開け、あごを上に、息を吐きながら、前にのめり込む。

のめり込むのと同じ速度で元に身体を起こし、邪気を吐く動さを3回繰り返す。

2)背骨を捻る。息を頭のてっぺんから吸い込み、背骨に通しながら、大きく背骨を覗き込む。左右おなじ動さを3回繰り返す。

3)肩甲骨の巾を寄せる。

親指を内側に入れて、拳を作り両腕を上に上げ、顎を上に上げ、上げた両腕を肘から下に下げる。下げ終わると同時に奥歯を噛み締める。

肩甲骨を引き締める漢字になります。

此の誘導が終わります。目を閉じていると身体は、自然に左右前後に揺れ、頭も揺れ始めます。此の身体の揺れが、自分の悪いところを直す動きに変わって行きます。

此の整体の活元運動、何かに頼ることなく 自らの足で立つことを意味し、直すのではなく自然に治る事を目指します。

坐禅はひたすら、唯呼吸に従って動かず、座って居る。活元運動は、内がわからの要求に任せて無心で動く。

究極の健康持ちの秘伝とも言うべき、此の活元運動、丸々2ヶ月の期間、毎夕18:00から30分、正に快食、快便、快眠、への生活を導いてくれた。