芹澤 絵美

2020 17 Dec

大統領令(非常事態宣言)に書かれていること

 

2018年9月12日発行の大統領令 <外国の選挙介入に制裁>について、
トランプ弁護団のリー・ダンダス弁護士が解説している動画がアップされていました。
(2020/11/15付け)

この動画のリンクを、リン・ウッド弁護士が、
「注意深く聞け」という言葉と共に12月12日にTwitterに投稿しました。

そのことに注目した方が、日本語字幕をつけてアップしてくれました。

リー・ダンダス弁護士によると、
「この大統領令が過去48時間(11/13,14)のトランプ弁護団の声明とどのように関係してくるか、何を意味しているのか」を説明している動画です。

かみ砕くと、制裁対象となる範囲を示しているようです。

・選挙及び、選挙活動基盤への不正アクセス
・情報通信技術
・選挙運営の際に、連邦・州・地方政府によって、もしくは政府の為に使用されるシステム

具体的にどの部分の不正に関わったら制裁対象になるかというと、

・有権者登録データベース
・投票機
・投票集計機
・投票結果を安全に送信する機器
加えて、アメリカの選挙を妨害する能力として、
・プロパガンダと偽情報を配布すること(メディアのことだと思います)

となっており、
「デジタルデバイスとインターネットベースの通信の急増は重大な脆弱性を作りだし、外国による介入の、脅威の範囲と激しさを拡大しました。アメリカの国家安全保障に対する異常で桁外れな脅威を構成します」

この段落の最後に、

「私はここに、この脅威に対応する為の国家非常事態を宣言します」

となっています。

どのように脅威に対応するかいうと、

選挙の結果が出てから45日以内に、
”個人または代理人が選挙に介入する目的で、外国政府に代わって行動したかどうかを判断するために査定が行われます”
査定を大統領に報告するのは「国家情報長官(ジョン・ラトクリフ氏)」
そして「国務長官、財務長官、国防長官、司法長官、国土安全保障長官」にも報告します。

その後、この報告が送信され、外国介入の範囲が特定されます。

それは、選挙インフラをターゲットにした外国介入なのか、
選挙インフラの安全性や高潔さに大きな影響を与えた外国介入なのか、
もしくは「票の集計マシン」に大きな影響を与えた外国介入なのか、
もしくは選挙結果のタイムリーな伝達に大きな影響を与えた外国介入なのか、
さらに、選挙インフラの安全性や高潔さに大きな影響を与えた外国介入が「データの改ざん、もしくは偽造によって」なのか特定されます。


この大統領令に抵触するのは誰でしょうか?

・アメリカの選挙で外国介入に関与した人
・選挙介入するための資金提供、または技術サポートを実質的に支援した、出資した、提供したことが判明した人


この大統領令に抵触した人はどうなるのか?

・アメリカ国内にある全ての財産、後からアメリカ国内に入ってくるすべての財産、後からアメリカ国民の所有または管理下に入る全ての財産はブロックされる。

これが意味することは、
その財産は「譲渡、売却、輸出、回収、取引をしてはいけない」ということです。

さらにこの大統領令では、国務長官もしくは財務長官が、
次のことを査定することを許可しています。

・外国人に対する追加の制裁が適切であるかどうか
外国政府が選挙介入を承認、指示、出資、支援した国に認可されている、もしくは居住している最大の事業体に対して提案された制裁も含みます。

以下の中から、少なくとも1つを含む事業体。
・金融サービス
・防衛
・エネルギー
・テクノロジー
・運輸
この事業体に当てはまらない場合は、その外国政府と同等な戦略的重要性のある部門。

まとめると、

この大統領令の下では、
アメリカが、この不正行為に貢献した全ての外国、主要部門、主要企業の中に入り攻撃する為に、追加制裁することを可能にします。

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アメリカ人だろうと無かろうと、
私たちは今、外国の選挙介入についてトランプ大統領が宣言した国家非常事態の中にいるということです。

 

最新の情報によると、
国家情報長官ジョン・ラトクリフ氏からの「査定」報告書は、
12/18日までに報告される予定ですが、遅れそうだという情報もあります。
しかし、今年8月の時点で中間報告がプレスリリースされているそうです。
内容には、中国共産党がトランプ大統領再選を阻止する為の動きについても書かれています。


果たして、この大統領令に書かれている「制裁」がきちんと行われるのでしょうか?
トランプ大統領が再選出来なければ、すべては水の泡となります。


この再選をめぐっての攻防については及川幸久さんの動画で詳しく語られています。
(上院議員1名の異議が必要な状況ですが、共和党のリッチ・マコーネル氏が再選阻止の動きを見せ、伸るか反るか、議員達が勇気を出せるのか出せないのかの駆け引きが展開中です。)

 

私のブログでも「戒厳令」について少し触れてきましたが、
憲法に則ったプロセスでの再選が果たされない場合は、
選挙に使われた物的証拠を全て軍によって押収する為に「戒厳令」が出されるかもしれません。
なので、戒厳令=外国との戦争と結びつけている意見が散見されますが、
選挙に介入した外国にいきなり軍事攻撃を仕掛けるわけではありません。
トランプ大統領はあくまでも無血解決を望んでいると思います。
 

現在、世論戦の真っ最中ですので、
私たちは、真実と虚偽のいり混ざった情報の中で溺れそうな状態です。
情報を提供する人々は、トランプ陣営であれ民主党陣営であれ、
何十手も先を読んで、時には味方も騙しながら情報を繰り出し世論を動かしています。

どのような情報であれ、人は信じたいものだけを信じる生き物なので、
その習性さえも利用した巧妙な情報に溢れかえっています。

「戒厳令」についても、本当の保守派かどうかわからない人々が、
第三次世界大戦になると煽っている情報も見かけます。

軍の取り扱いを間違えれば、
メディアがトランプ大統領をどう報道するかは目に見えていますので、
トランプ陣営の危機管理専門弁護士は、先の先を読んで情報を操っていると想像しています。


それらを頭の隅におきながら、
やはり最後は野生の勘に従って情報を取り入れていこうと思います。

ファイブ・アイズの一角であるにも関わらず、
外国勢力にだいぶ入り込まれている感じのカナダの動きも気になります。