芹澤 絵美

2019 16 Dec

今年2度目の移籍

ブドウ畑では、フルーツの周囲の葉を摘むリーフ・プラッキングが始まりました。

実は、夫婦で楽しんでいた絶景ヴィンヤードMan O' War(マノウォー)での仕事を、
1ヶ月半ほど前に辞めていました。

理由としては、いろいろな事情から犬連れ出勤禁止になってしまった、
というのが主なものです。

理想的な職場だったのでとっても残念なのですが、
場所も遠いし、朝夕の犬の散歩とお留守番の長さを考えると、
愛犬が年老いて散歩パターンが変わるとか、
何か理想の解決方法が見つかるまでは絶景ヴィンヤードはしばしサヨナラです。

そして、次に私たちが目を付けたのは、
最初の職場であるTantalus(タンタラス)の道路挟んで向かいに陣を張る、
SOHO(ソーホー)ヴィンヤードです。

SOHOの畑はいつも愛犬の散歩に行っているスポーツパークの奥にあり、
周囲を山に囲まれているので犬連れオッケーかな?と思ったのと、
SOHOが作っているピノ・ノワール「McQueen」が美味しかったから興味がある、
というのが決め手でした。

SOHOという会社は、
セントラル・オタゴ(南島の南の方)、マールボロー(南島の北端)、ワイヘキ島(北島の真ん中)、
の3箇所に畑を所有し、ニュージーランドの多様な風土をピンポイントで抑えた畑構成となっています。

例えば、セントラル・オタゴと言えばピノ・ノワール、
マールボローと言えば、ソーヴィニヨン・ブラン、
ワイヘキ島と言えば、シラーやボルドーブレンド、

と言ったように風土季候にあったブドウ品種というのがあります。
その3箇所に畑を所有しているところがSOHOの魅力です。

そういう特性からか、SOHOは専属のヴィンヤードマネージャーを雇うのではなく、
外部のヴィンヤードマネージャーに管理を委託しています。

TantalusもMan O' Warも専属のヴィンヤード・マネージャーが居たので、
どのヴィンヤードにもそれぞれヴィンヤード・マネージャーがいるのかと勝手に思い込んでいました。

SOHOのオーナーに直接連絡を取り、
ワイヘキ島の畑で働きたい旨を伝えると、
ヴィンヤード・マネージャーに連絡を取ってくれました。
そしてすぐにマネージャーのMattからコンタクトがあり、
先週の月曜日から働き始めました。

私はSOHOだけで働くのかと思っていましたが、
Mattが経営するSlone Viticultureという会社はオーダーメイドでヴィンヤードを管理するプロで、SOHO以外にあと9つのヴィンヤードを管理しているとのこと。

ブドウ畑だらけの島なので、
よくよく考えるとそういうビジネスの需要ってものすごくあるよね、
となんだか目から鱗でした。

勤務最初の1週間で6つのヴィンヤードに行きました。

私もよく知っているワインで、
「え?ここも?」と思うヴィンヤードがいくつも入っていました。

中には、こんな豪邸付きの畑も。Te Rereというワインを作っています。

普段はその変の地面に座ってSmoko(休憩)するのですが、
この畑の時だけ、とっても優雅な休憩になります。


こんなところにポツンとブドウ畑?感満載の、上空からしか見えないブドウ畑。

東京でスタイリストしていたときにも、
クライアントがさまざまいた中での仕事だったので、
顧客のリクエストを聞いて、予算に合わせて畑をデザイン管理する、
というのは、私のスタイルに合っている気がします。

1箇所のヴィンヤードで働いていると、
ブドウの木のケア以外にもヴィンヤード内全般のガーデニング雑用がありますが、
Mattの会社はブドウのケア専門なので、
各オーナーは、芝刈りや植栽のケアなどは自分達でやるか専門のガーデニング会社に別に依頼するということになります。

ブドウの木以外の雑用はしたくない!
とずーっと思っていた私にはまさにピッタリな職場のようです。

MattはViticuluturest (ヴィティカルチャリスト:ワイン用ブドウ栽培の専門知識を持った人)としての知識が豊富なのはもちろんのこと、古くなった技術を更新したり、
これからの私には得るところの沢山ありそうな職場です。

学び好きなので、体力が続く限り楽しみたいと思います。