伊藤 瞳
財布落として「エイジング」と「彩り」を考えた 〜レザーアワード2018審査員に
先日、新宿で人生で初めて財布をなくして大わらわ。
交番のおまわりさんに「電車賃200円貸してください…!!!帰れない……!!!涙」と泣きついて怒られた次の日。
無傷で帰ってきた!私のかわいい「THE PITH」のお財布!
実は、名刺入れを無理やり財布として使っていて、
札をいちいち折ったりしないといけないのはめんどうですが、
すっかり馴染んで「お前じゃないと、ムリofムリ」。
「THE PITH」は、ピシッと折り目正しいというか、端正な佇まいが美しくて美しくて。
使い込みまくっても、変わらずその輪郭はピッと凛々しいのです。
「伊藤は黒のイメージ」と言われるようになるほど、20代は本当に黒ばっかり着てたけど、
鞄の中も、黒。しかもレザー縛りです。
名刺入れは「Six Coup de Foudre」。
「これさえあれば仕事できるポーチ」は「Ally Capellino」。
ノートは、「MUCU」のレザーカバー。
使い切ったらいつも「HININE NOTE」で中身を入れ替えてもらいます。
(※もはや写真のどれがどれか分からない)
20代の間、私にとって【黒】はお守りカラー!
経験もなにもないまま、大学出てすぐフリーとして飛び込んだので、毎日がサスペンス。
そんな中、「黒着ていればなんとかなる」という守りの気持ちと、「ナメんなよー!」という攻めの気持ち。
両方包み込んでくれる【黒】の懐の深さよ。
加えて、高校生の頃からレザー好き。
レザーはお手入れしながらお付き合いを重ねて、そのうち私だけの1つになるのが本当にうれしい。
というか、「どうせ買うなら、ずっと愛せるものを選ぼう」と思ったらレザーになってしまいがち。
そしたら、鞄の中はレザーのブラックホールになりました。
黒とレザーと、たくさんの人に温かく見守られながら導かれ、
なんと今年は光栄にも、「ジャパンレザーアワード審査員」をさせていただくことになりました。
「ジャパンレザーアワード」は、国内最大規模のレザープロダクトコンペティション。
皮革産業の総合的な振興・発展を目指す、一般社団法人日本皮革産業連合会(JLIA)によるもの。
ドン小西さんはじめ、すごい審査員の方々と、およそ300点の中からすてきなレザープロダクトを見つけだします。
H.P. FRANCEのレジェンドなバイヤーであり、
JLIAのショールームである「TIME&EFFORT」のバイイングもされていた
鎌倉泰子さんも審査員をされているのですが、
鎌倉さんは私にとって、「黒の殻」を打ち破る力をくれた方でもあります。
「私、黒のアイテムって見えないの!(=だからカラーアイテムしか持てない)」といつも鎌倉さんはおっしゃるのですが、
鎌倉さんは、本当にカラフル!
鎌倉さんとは、ライター&担当編集として、2年くらいいっしょにお仕事をさせていただいていますが、
会うたび黄色に緑、赤にピンクにブルーに……要はどんな色も、キャラものもどんな素材も。
自由に、「らしく」、着こなして、お洋服を楽しんでいるのを見ていると、こちらまでワクワクするし、
「コレかわいいでしょ〜!コレはねぇ〜♥」ってお話くださるの聞いてると、
真摯に真摯に一つひとつのお洋服とお付き合いされているのが伝わってきて、尊敬が止まらない。
とにかくお会いするたび全身かわいすぎるので、
すっかり、「私も色、着たい!」とバリバリインスパイアされたのでした。
なにが起きても「なんとかする!」と、気合と根性で乗り切った20代でしたが、レザーよろしくエイジング。
30代はカラフルにしなやかに楽しんでいきたい。
カバンの中も少しずつ色を加えようと思うのですが、
まずはかわいいレザーの筆箱を追加したいです。
気に入るものがないから、いま筆箱はただのジプロック。
以前の記事も読んでね〜! →http://apalog.com/efj-hitomi/