内田 文雄
ラグジュアリーブランドの長い行列の訳は!
春節休み中にSNSなどに沢山投稿されたのは、中国各都市のラグジュアリーブランドを取り扱う高級モールでの長い行列。
これは今年の春節休みに限らず、昨年コロナが落ち着き始めた5月の連休、10月の国慶節、12月のクリスマス時期にも同様に長い行列ができていました。普段の週末でも行列はできていますが5分ほど待てばすぐに入店できます。特に今年の春節休み期間中にバレンタインデー(こちらでは情人節と言います)がスッポリと入ったため、そのプレゼント特需も有り男性達が沢山並んでいました。日本のバレンタインデーは女性から男性にチョコレートをプレゼントしますが、こちらでは男性から女性に花束や何かしらプレゼントをするのです。
昨年来のこのラグジュアリーブランド店の長い行列の原因は?やはりコロナ禍がその原因です。昨年1月の春節休みまでは自由に海外旅行に行けて、日本を始め海外でいわゆる爆買いで沢山のラグジュアリーブランドを買い物することができましたが、コロナ禍で海外渡航が原則禁止になり中国内のブランド店での爆買いの国内回帰、そして優遇措置をとる海南島の免税店で買うか、T-mallの「天猫奢品」などのオンラインで買うしか方法が無かったわけです。
あるレポートによると、2020年の中国の高級ラグジュアリーブランド品の市場規模は48%の成長、3,460億元(約5兆4,910億円)に達したという調査結果がありました。さらに全世界の市場に占める中国のシェアは2019年の11%から20%に倍増したと、凄まじい数字ですね。それでも2020年は海外旅行先での爆買いがなくなった穴を埋めることはできていないようです、中国の消費者が2020年に国内、海外で購入したラグジュアリーブランド品の総額は、前年比35%近くも減少したのです。
少しずつコロナも落ち着きマーケットが少しずつ回復してきて、人々も買い物に出かけたり、外食をするようなアフターコロナ状況に変わったのが、昨年の丁度夏前頃だと思います。特に女性達が相当な物欲ストレスが溜まり、何かを買いたい!という気分になるのも分かります。それの矛先が誰しもが憧れるラグジュアリーブランドという訳ですね、長い行列に並んでも買いたい訳です。これら以外にはハイブランドの服もよく売れていますし、値段が高いレストランも予約も取れないほど人気の様です。
人気No. 1はやはりルイヴィトン
ここ4-5年で人気が定着してきたエルメス
根強い人気のシャネル
ヴィトン、シャネルにつぐグッチも人気です
購入したものをすぐにSNSにアップして自慢してます
店に長い行列はできていますが、これは意図的に入場制限をしているから。コロナの3密要因での制限というよりかは、接客できるスタッフの人数で入場できるお客さんの数を決めているので、結果長い行列ができているのです。早くコロナが収束し、自由に海外旅行に行けて、自由に買い物をして欲しいです。特に日本で爆買いを是非!
それでは!