生地 雅之

2019 12 Aug

経営者の実力の差

最近の経営者にはさまざまなタイプの方が存在します。

 

A社は謀反にて政権を奪い、部下をすべて自分と同じように謀反を起こすのではとの性悪説を取り、部下を疑い信用しないで保身に走り、長期政権を維持しようとされている方。

外部(マスコミ等)に話す度に、内部にも夢が無いので話す度に株価を落とす名人。

 

PBや自主編集を見直すと公言し、見直さない内に中止と発表し、刷り込みしてからの実施は現場に動揺を与えない戦術であり、「お上手」としか言えません。周りに配置した番犬のTOPへの忖度と部下への恫喝の日常です。

また、抵抗勢力にもならない人に怯え、「口封じ昇格人事」や、「上席執行役員の定年時期を内規で簡単に前倒し変更予定」と先に刷り込み、心の準備をさせてから実行に移す(まだ実行はしていませんが)ほどの戦術を立てられるなら、経営面での活用が望まれます。

 

B社は前社長のGREY部分に付け込み、理論的に詰めて勝ち取ったのですが、A社と異なり、逆に楽観的で、頭でっかちの戦略を立て、部下に指示すれば簡単に出来ると思い込み、上期がボロボロでも下期で挽回するとの夢見る経営者。性善説の最たるものです。

もうリストラをしないで、契約費の高いコンサルをやめたのでこれ以上のコスト削減をしないと言いながら、下期での大幅な黒字化を目指す等、どうするのか?

 

百貨店の非効率ブランド展開の中止や最近の新規事業であるSC向けブランドの撤退等が策としか予測できない状態で、目くらましの新ブランド開発とオーダースーツブランドの新展開を目玉に見せています。

百貨店ヤングレディスの展開(30店舗程度)であっても、B社にとっては新しくても、すでに他社のブランドがひしめき合っており、アパレル各社は、百貨店では小さいターゲットのシェア争いとプロモーション不足により、上手く展開できていません。これの開発をするには既存の社内のメンバーでは無理であり、外部からの採用が必要不可欠です。外部を入れるなら撤退ブランドの担当者は排除しなければなりません。結果リストラしないと、、

 

C社はA社、B社同様経営企画畑出身者ではあるのですが、総帥に禅譲されたとはいえ、地に足が付き、本業での王道を順守しての既存の改善にまず目が向いています。素晴らしいものです。納得するまで自ら研鑽し、胆力もあり、決断も早いのです。

この方はこの業界の次の盟主になりえる方と思います。理由は各社のTOPは自社の将来や業界の将来をどう見るかのセカンドオピニオンを聞かれる方は沢山いらっしゃるのですが、自社の現在の立ち位置の確認のために、セカンドオピニオンを求められる方はこの方以外には見当たりません。勿論聞いたからと言って、その通りにされるかは別なのですが、要は冷静に第三者目線を求められているのです。

 

三者三様に経営者の考え方は異なっても良いのですが、結果が出なければ会社はどうなっていくのでしょうか?株主、取締役、社員、取引先、お客様の5方向にWINになって継続して頂きたいものです。

経営にはビジョンが必要であり、この設定を決めたら社員に徹底的に腹落ちさせ、現場に示し、これに向かって直線で走る事が望まれています。これに対する阻害要因を見つけ、クリアしていく事こそ、結果が出せる唯一の道のりなのです。

 

現在は自社・自店がこれからどうあるべきか、それに向かって現状からどう進むべきかを構築する必要に迫られてきています。経済環境は間違いなく変化の兆しが見えています。どう変わるのかは別として、その中での自社・自店は何をすべきかが問われているのです。

 

是非とも、健全なる企業経営に向けて、早急に改善・改革される事を祈念致します。

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