生地 雅之

2021 26 Jul

ミドルよ、トップが変わる度にビクビクするな!

春はトップ(代表権のある経営者)が変わる時期でもあり、それに準じてもミドル(代表権のない取締役~部長)も人事異動が頻繁な時期なのです。
処でトップが変わる度にミドルが右往左往している企業も多いのです。確かに、トップが変われば戦略や方針が変わる事もあるのですが、果たしてミドルがビクビクする必要があるのでしょうか?

第三者から見ると、トップは変わっていてもおおよそ50歳代が多く、彼らは前任者がトップに座った時と年齢的にも大きな差はなく、サラリーマンや創業者であっても、前任者のトップに座った時の力量と何ら大きな差はないのです。勿論経済環境は変化しており、柔軟の対応されるのは「自明の理」ですから、社長そのものの成長はほとんどないに等しいのです。トプは自分がトップに就いたので、前任とは違うとの認識は当然あるのですが、

そのような中で、ミドルが右往左往する必要は全くなく、入社時から何人のトップが代わっているのでしょうか?おおよそ5~6年に一度のトップ交代があり、40代のミドルでは約5人程度は交代しているのです。要は自分が成長しており、トップとの差が縮んでいる事を忘れているのです。自分自身入社時からミドルまで登ってきているのです。その視点を忘れての大騒ぎは不要なのです。

もう一つ、大企業はトップが代わろうと戦略や方針がそうころころ変わる事もないのであり、ミドルの上層部(代表権のない取締役や事業部長クラス)の戦術が変更されるか、戦術の優先順位が変わる程度なのです。大企業のトップが代わる度に戦略や方針(方向性)が変わる事はよほど傷んでいる企業で、新トップが前任否定から入る企業であり、まともとは言えないのです。その企業はそれまで何を目標に歩んで来られたのでしょうか?はなはだ疑問なのです。

ミドルは自分を信じて、今まで通り行動すべきなのです。もう自信もあるのでしょうから、
但し、過去にも提言しています「必要な事」では、「上司に上手く使えない年上の部下」、「年上の部下を上手く使えない上司」を記載していますが、中々運営が上手く行かないのです。理由はどちらも「会社で何をすべきか?」を認識できていないからなのです。サラリーマン(トップと言えど)に徹すべきなのです。如何に会社に貢献できるか?なのです。

企業を儲けさせて給料を貰っているなら、年上とか年下とかは全く業務に関係はありません。但し、人間としては年上の人にはそれなりの接し方、年下の上司には組織としての接し方が存在するのです。それを無視して年上からの「上から目線」や部下への「上から目線」はNGと言えるでしょう。また、直接言いにくい事を他に巻き散らかしても何も生まれずに、余計に関係が悪化するのです。「年下の部下に司えられない」や「年上の部下を使いこなせない」愚痴にしか聞こえないのです。

また、上司の戦略や戦術が適していないと感じたり、部下の考え方が命令とは異なる場合には言いにくさで逃げずに。ひざ詰めでとことん議論すべきです。それでもその通り実行しないのなら(命令違反)として処罰すべきことなのです。部下も上司のやり方に不満があるのなら、とことん討議し、それでも平行線なら、自らその上司の上に上り詰めるしか道はありません。それが難しければ、辞めるか自分を活かせる企業へのトラバーユしかないのです。どうしてもならクーデターもあり得ますが、万難の準備が必要です。正しいからすべてが通る事はないのです。

何が問題なのかというと、
1.    会社に貢献する事に対し、その向きや方法が上司との考え方に差異がある事。
2.    それを埋めるには徹底した議論が不可欠であること。
3.    それでも納得して命令に従事できないなら処分するか、離脱するしかないのです。
4.    不協和音を社内外にまき散らす事こそ、大好きな企業を毀損する事になるのです。
5.    上司を任命したのも、部下を任命したのも企業(第三者上司)なのですから、
    自分の任命は正しくて、上司の任命はNGという事自体に大きな勘違いもあるのでしょう。

要は上司より上司になる以外、部下が思う様には出来ないのが組織なのです。残念乍ら。クールな上司の部下で上り詰めたいなら、草履を懐で温めて我慢すべきなのです。潰されないようにしながら上司より上の理解ある上司に認められる機会を窺う事しかないからなのです。このように組織というものを認識の上、好きな企業に従属しているのですから、入社時から現在までに上り詰めた時の上意下達(自分のやってきた事)をもう一度思い出す事ではないでしょうか?勿論現在に立場で出来る事は精一杯やってると思われるのですが、

現在は自社・自店がこれからどうあるべきか、それに向かって現状からどう進むべきかを構築する必要に迫られてきています。経済環境は間違いなく変化の兆しが見えています。どう変わるのかは別として、その中での自社・自店は何をすべきかが問われているのです。

是非とも、健全なる企業経営に向けて、早急に改善・改革される事を祈念致します。
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