小島 健輔
2018
21
May
フリークスストア新店は上出来!
フリークスストアが4月26日にテラスモール湘南に開いた新店を遅ればせながら、ようやく検分してきた。“見聞”じゃなく“検分”と言ったのは私が大枠を設計した店だからだ。
しばらく大型商業施設の構成企画などが続いてストア設計から離れていたのに加え、私が書いたスケルトン図面(什器配置、接客空間配置、照明配置など)そのままに仕上がるとは限らず、『わたしが設計に関与したストアです』と言えるケースは多くない。そんな中、テラスモール湘南のフリークスストアが私の図面通りに仕上がっていたのには、ちょっと嬉しくなった。
同店の設計はフリークスストア側の環境イメージを私の機能レイアウトに落としたもので、什器配置と接客空間配置を固めてから照明の配置と色温度やビーム角を決めた。什器配置もともかく、接客空間やフィッティングルームとレジカウンターの位置関係、照明と内装材の反射に少なからず留意し、湘南という立地の爽快感も意識した。ショールームストア的なアドバンス店舗ではないが、『人が人に服を売る暖かみ』を感じさせるトラディショナルな店舗をいかに効率的に運用できるよう設計するか、という課題には応えられたと思う。
店舗設計はデザインに流れがちだが、陳列訴求と在庫運用、接客販売のプロセスを最優先に設計しないと使い勝手のよい店にも売れる店にもならない。6月14日に開催する『ブランディングVMD&ストアプランゼミ』ではトラディショナルな店舗から未来チックなショールームストアまで、最新のVMD手法とストアプラン手法を体系的に提示したいと思う。
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