マサ 佐藤

2018 23 Apr

表と裏

★人は一度信じてしまったことは疑わない??

人という生き物は一度正しいと信じたもの。ずっと前からある慣習だから当たり前??のように続くことを「これおかしくねえぇ??」と疑わない傾向がある。

時が経つにつれてその信じて疑わなかったことが、世間一般で見れば大きくズレている。なんてことは日常茶飯事だ。しかしながら、そのような事態に陥ったとき。自分自身が正しいと信じてきたものを否定し変えることは難しい。

 

どんな物事にもメリット・デメリットがあるように、自分たち自身が信じてきたことも、実はコインのように「表と裏」両面があり表裏一体であるということを忘れてはならない。物事を両面から考えることを常日頃から意識していれば、いざピンチになったときも正しい選択ができるかもしれない??ということで。今回はその発想・思考は、実は「裏から考えた方が良いのでは?正しいかもよ??」ということを述べていきたいと思う。

 

★新規顧客を獲得したいから、新商品開発に力を入れるのは間違い??

アパレル小売業が一番意識すること言えば、(買上)客数の増である。客数があがるということは、見方を変えれば「ファンが増えた」ということにも繋がり、そのブランド・ショップの未来が明るくなる場合が多い。(意図的客数を増やすこともできるが...。)だからこそ、新規顧客獲得ためにこの業界のブランド・ショップは様々な努力をする。

 

その中で一番行われている?ことが新商品の開発と品揃えの増加だ。

トレンドに売上を左右されるこの業界は、当然その時々の顧客の気分・傾向を読み新商品を開発しなければならない。よって新規顧客獲得のために?常に新商品を開発しようとする。

 

しかしながら、見方を裏から考えるとどうだろう。

新商品を開発すること=新規顧客獲得は本当だろうか?と考えると、違う側面も見えてくる。実は新商品を開発するのは、新規顧客獲得のためではなく、既存の顧客を繋ぎとめるためのもの。になっているとしたら?どうだろう?

大した数もいない既存の顧客を繋ぎとめるがために、大量の時間・労力をかけ、売れるかわからない?新商品を開発をしているとしたら、実に無駄が多いのではないだろうか?当然在庫増にも繋がる。また、店頭が鮮度が一番重要という勘違いにも繋がる。

 

逆に人気継続商品というのは、その商品が窓口になり新規顧客獲得に繋がりやすい!と考えるのはどうだろう?

当然、人気継続商品というのは、結果的にある程度長い販売期間が取れるケースが多い。それを起爆剤とし、多くの新規顧客を獲得できるとしたら?既存のディレクション等は全く意味をなさないかもしれない。また1発屋の思考で一つの商品開発に時間をかけることが多くなり、現状とは全く違う発想のMD設計も考える必要が出てくるのではないだろうか??

 

しかしながら、このことも注意が必要で。上っ面の分析だけをした昨年踏襲商品の乱発や。定番品という名のコードに名を借りた「これは定番品だから在庫もっていいよね~」という姿勢・意識とは全く違う問題。ということを肝に銘じておかなければ、その組織は大きな失敗をすることになる。

*画像のロゴは、教え子でもある文化服装学院GBD科1期生の和田朝登くんが、2020年1月。故郷の山梨にてオープン予定のロゴ。インスタはこちら↓是非ご覧くださいm(__)m

https://www.instagram.com/omotetoura_official/

 

★品揃えを増やせば売れるのか?

またこの業界の多くの組織は、そのブランド・ショップが成功すると増床。品揃えを増やすことを考える(旗艦店・ライフスタイルショップ等)商品の品揃えを増やし、在庫が増えれば当然ながら売上が上がる可能性が高い。

 

しかしながら、当然デメリットも多数存在する。一番端的なものは在庫増加に見合った売上が増えるのか??ということだ。このご時世。その手法で成功するのは、Amazon等のプラットホーム側だ。しかも、プラットホーム側はリスクを負った商売をしているわけではない。プラットホームに出店を増やし売上増を狙ったとしても、埋もれてしまう可能性や、類似商品を検索され値段が安い方に流れるのが常だということを想定しなければならない。

 

寧ろ、品揃えを増やし勝負をするのならば、顧客の立場にたってそのことを「裏の視点」からみて、顧客に「このショップ品揃えが多いよね~」と勘違いさせる工夫が必要だ。そうなるには、逆に多くのものを切り捨てなければならない。しかも更に顧客に対しての「得」ということを一番に考えなければならないということだ。

 

街の定食屋で「顧客の要望に応えるがため」中途半端に品揃えを増やした店は、逆に顧客が胡散臭さを感じ、人気に繋がらない店は多い。しかし、メニューは単純だが何かしら工夫を凝らせば、顧客にとってみれば、実は「飽きないメニュー」と脳をだますことができ、人気店になるかもしれない。ときには、そういう発想もこの業界には必要ではなかろうか。

 

昨今この業界の状況は厳しいのもかしれない。しかしながら、今一度自分たちが信じてきた「表」とそのこととは全く逆の「裏」。両面から考えること現状の状況を打破できる!きっかけにこのブログがなった幸いに思う。

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