マサ 佐藤

2018 27 Jul

シーズン区分って何??

あの南充浩さんと大阪にてトークライブを開催することになりました。金曜日夜という気やすい時間で飲みながらカジュアルにお話する会になっております。ご興味のある方は是非ご参加ください。

https://eventon.jp/13683/

 

★あるとき学生に講義をしていると...。

あるとき。学生にマーチャンダイザーは「適時」を意識することが大事。と講義をしていると、ある学生がら「先生。それって「適温」の方がよくねえすか??」と言われました。

 

確かに、アパレル小売業の月次報告には「今年の気温の変化に対応できず...。」ということが毎度書いてありますので、私自身もある意味「適温」を意識したMDの方が正しく感じています。中にはこのくそ暑い時期に、秋冬物がよく売れるブランドもありますが、「適時」という言葉に縛れるよりも、この時代にあった「適温」の方が適切なのであれば、言葉の文言など変えてしまえば良いと感じる今日この頃です。

 

★シーズン区分って何??

ここで話は変わりまして、先日ある方から未だに「アパレル小売業のシーズン区分は7区分で考えるのが絶対だ!!」と言っている人がいるという話を聞きました。ここで言うシーズン7区分とは?

・梅春→春→夏→晩夏→初秋→秋→冬

のことだそうです。

 

これは冒頭に述べたように、「適時」「適温」などを意識していると考えられますが、そもそもシーズン区分って何って考えると?

①上記のように7回MDのディレクション。組み立てをしている。

②シーズン区分は大事だと感じているが、特に決まり事はなく感覚的にそうしているだけ。

③シーズン区分を販売期間・販売終了日とリンクさせ活用している。

④太古の昔から組織のルールがそうなっている。

などが現状アパレル小売業の実情ではないでしょうか??要はまともな定義なんてないということです。

 

★区分を細かくすると、投入アイテム数が増える?

①~④に限らず(真っ当な区分は③であると考えられるが...。)、店頭に鮮度を保ち顧客を飽きさせないようにすることが、区分を細かくすることの目的だとは思いますが、結果的にシーズン区分を細かくするということは、販売期間が短くなりやすいので、期での投入アイテム数が増加する結果を招きがちです。

 

例えば、しまむらのように商品追加をしない?であるとか、レディースは鮮度が命!!等を謳っているショップ・ブランドであれば、上記のように区分が細かくても問題ないのかもしれません。更に言えば、百貨店レディースアパレルはこの方式が何かと都合がいいのでしょう。

 

しかしながら、メンズや定番品中心等の品揃えの店が「シーズン区分を7区分にすることが絶対」なのでしょうか??

間違いなくそうではありません。寧ろシーズン区分を細かくすることの方が、売れる商品の機会ロスは増加。投入アイテム増による、店頭・物流倉庫等の仕事負担の増大(とくにEC物流の負担は増加するだろう。)が懸念されます。

 

寧ろ、売上は下がり在庫は増大という結果を招くことでしょう。

★MDの方法に「絶対」はない!組織それぞれで違って当たり前!

そもそも、まともに説明。理解もできていない「シーズン区分」などの言葉を絶対として言う方が頭がどうかしているように思いますが、多種多様なスタイル・年齢・価格等があるアパレル小売業において、シーズン区分の絶対などある筈もありません。

 

各MD・バイヤーが考えなければならないのが、自分たちのブランドコンセプト。それに伴う顧客層のことを考え、顧客の心理や行動。購買傾向。そのことによって「適時」「適温」等が一番よく反映される、シーズン区分にするべきだということです。

これはシーズン区分以外のルール設定も同じことで、アウターなのかコートなのか?カテゴリーコードを決める際も同じようなことを考えなければなりません。

 

MDにおいて、絶対の手法などいうものはこの世に存在しません。まるで額に「$」マークをつけたかのように、「絶対」「マスト」で物事を考える、語る・押し付けるのではなく、自分たちのブランドコンセプト。仕入形態・自社の長所。そして顧客の購買欲に一番訴求できるように、シーズン区分・カテゴリーコード選定等の手段は相対で考え、自分たちにあったベター手段を常に模索することが必要なのではないでしょうか?

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