マサ 佐藤

2018 14 Sep

逆の発想で考える?

★友人の南さんからブログを取り上げて頂いた

先日。大阪で友人であるライターの南充浩氏とトークイベントをさせて頂きました。会議室等が借りられず、不備もたくさんありましたが、色々な業種の方々とお話できる良い機会になりました。この反省を基に東京でも、南氏を招き次回は不備のないようトークショーを開催できればと考えています。

 

そんな南氏が、先日ブログで私の話を取り上げて頂きました。(しかも2日連続登場。ありがとうございます。m(__)m)

内容はというと、トークショーを始める前に、1杯280円の白木屋で話をした内容が取り上げられていました。

 

”ポエムを作るより「禁止アイテム」を作った方がわかりやすいブランドになる”

http://minamimitsuhiro.info/archives/2828.html

 

ここで取り上げられている内容がある意味全てではありますが、今回のブログでは、なぜそのようなことを考えるようになったのかを簡単に補足する内容にしていきたいと思います。

 

★バイヤーなりデザイナーと仕事をしていると多くの悩みが...。

マーチャンダイザー(以下MD)と言っても、組織によって相対的に役割が変わってくるのでしょうが、基本的には商品の品揃えの責任者であり、発注権限等の金額の管理も行う仕事です。

 

以前私がいた組織には、物づくりをほぼ完全に自社企画・生産を行うことができる組織でしたし、同時に買い付け商品も展開していました。よって、MDの周りには、デザイナー・パターンナー・生産管理・バイヤー等が同じ部署に所属していました。

 

当時の私は今のような、MD設計や標準店舗設計等の数字的な知識は持ち合わせていませんでした。どちらかというと、今はわすれてしまいましたが、商品・生地・パターン等のことを教わりながら、顧客に提供したい商品を考える・閃く?といった仕事が中心だったでしょうか?

当時の悩みは、デザイナーやバイヤーに対して、私の意図をうまく伝えること。そして、仕事の割り振り等メンバーをうまく活用することが悩みでした。

MDの仕事はある意味、人を使い成果を出させる!というマネジメントの側面も強い仕事でありますから、当時の私がそのことで多くのことを悩みました。特にそういったことで悩んでいたか?ということを、以下箇条書きに纏めると。

 

・必要以上に商品を作りたがる・仕入れたがる。

・メーカーの営業等の口車に乗せられ、他社で売れている商品を仕入れたがる。

・変に自分の主張を商品にぶち込む。

・隣の芝生は青く見える的な商品に走りがち。

・そもそものショップコンセプトを理解していない。

 

等他にもありますが、こんな感じです。とくに悩んだのが、必要以上に商品を作りたがる・仕入れたがるということでした。

私のMDとしての考え方の基軸は、もうすでに今と変わらないものが形成されおり、長年の店舗販売の経験から、必要以上に商品の品数を増やすことは、店舗に負担をかけるだけでなく、売り逃しと在庫が滞留しやすい。そしてそのことにより、ブランド・ショップが目指すべき像が崩れやすいということを見抜いていましたから、この商品をあまり、企画・発注・作らせない。という私の考え方をメンバーに理解・共有してもらう。というのは至難の業でした。

 

★ブランドコンセプトを教科書通りに作るのがめんどくさかった。

そこで、色々なことを考えたのですが、当時マーケティング等の先生が推奨するような、ポートフォリオやブランドコンセプトをPPTで作成するのが、メンドクサイし苦手。また、作ったところでただのディベロッパー側を納得するだけの資料のようにしか思えなかったので、”どうしたらいいものか?”と日々考えていたところ。

ある日突然。普段考えていることと逆の発想で考え、”引き算でいけばいいや”と閃いたのです。

要は、誰しも絶対着ない服。流行っているけど体型に合わない等。絶対”買わない・着ない服”というのを個人それぞれがもっているだろうと!そのことを当て込めば、逆算して顧客増が浮き上がって来るだろうと思いました。

 

例えば、チェック柄を禁止してしまえば、それだけで土臭さがなくなるばかりか、自ずと無地とストライプ等の柄が中心となり、”シュッとした”ブランドになります。また、レディースでデニムを禁止にしてしまえば、それだけでストリート系の商品は選択肢から消えますし、作る・仕入れる側の選択肢が思いっきり絞られるということになります。

 

けれども、このようなことはデザイナー・バイヤーに対しても副産物を産み、以前よりも一つ一つの商品を顧客を見ながら時間をかけて考えるようになりましたし、縛れた枠の中でも無限に選択肢はあるのですから、意外な着眼からベーシックなんだけど、オリジナリティのある商品を産み出すことにも繋がりました。

 

★手段を目的と履き違えず、自由な発想で!

しかしながら、このことも長年一度決めたルールで突っ走ってしまうと当然のことながら、時代の変化に対応できなくなります。だからこそ、一度決めたルールを目的と履き違えるのではなく、時代の変化に応じて柔軟に対応・変化させなければなりません。

 

ブランドコンセプトやショップコンセプトなどというものは、ある意味自由な発想で考えてもいいものです。しかしながら、そのことがただのディベロッパー側に提出する資料の意味しかなかったり、隣の芝生は青く見える的な思考に走り、”絵に描いた餅”に終わるのあれば、そのことは何の意味もありません。

だからこそ、今までの常識や手段に捉われず、柔軟な発想で”顧客に喜ばれるブランド・ショップ”を読者の皆さんが目指すきっかけにこのブログがなれば幸いです。

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