千金楽 健司

2018 06 Jun

「店舗」をスペシャルな場所にするために

高齢化が進み、人口が減る。同時に、テクノロジーの進化でECはより発展し、お店に行かなくても困らない時代になる。
二十年後、十年後…いや数年後かもしれませんが、こんな未来は間違いなくやってきます。そのとき「店舗」はどうなっているのでしょう。私は「店舗」は“無くならない”と思っています。無くなるのではなく、「わざわざ」行く意味・価値があるスペシャルな場所に進化するのは間違いありません。そこに行かなければ得ることができない“何か”(商品はもちろんサービスも含めて)があるかどうか、それが店舗の存在意義になっていくと思っています。しかし、店舗を特別な場所にするために必要なのは、最新のテクノロジーだけではありません。それ以上に重要なのは「人」。いわゆる販売員さんたち店舗のスタッフではないでしょうか。


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例えば彼女、販売員にとって究極のロールモデルといわれるベティ・ホールブライシュさん。90歳になる彼女はバーグドルフ・グッドマンの販売員です。彼女の顧客は全米の裕福なマダム。売り場の一角に、専用の秘書付き個室と彼女の顧客専用の試着室2つを持つ、まさにカリスマ販売員です。

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テクノロジーの進化により、我々消費者のライフスタイルは大きく変化し続けています。その変化に合わせ、リテールの様々な部分にテクノロジーを導入することは必要不可欠ですが、それだけでは何の意味もありません。そのテクノロジーをいかに活用するか、お客様に活用してもらうか…そのカギを握るのは「人」=販売員さんたち店舗のスタッフをしている方々だと思っています。

国内にもベティさんのようなカリスマはたくさん存在しています。そんな彼・彼女たちとテクノロジーの相乗効果で、店舗はよりスペシャルな場所になっていくのではないでしょうか。