千金楽 健司
ストア(店舗)からタウンスクエア(街の広場)へ
Apple Store から Store の文字が外れてから、約一年半が経過しました。単なる販売の場としての店舗から、Apple を体験する場へ、そして広場へ。ついに日本にも Apple の広場が登場しました。まだ店舗に行けていないのですが、早く店舗に行ってみたいと思っています。
▼ 米アップル、日本に再投資 店舗を人が集まる広場に:日本経済新聞
以前バーバリーの最高経営責任者をしていた、Apple のアンジェラ・アーレンツ上級副社長。同社のリテール部門を率いている彼女へのインタビュー記事が日経に掲載されていました。日本における新コンセプト店舗第一号である新宿店のオープンや、今後の日本戦略など興味深い内容が盛りだくさんの記事です。
いくつか彼女のコメントを紹介します。
・スティーブは店で働く従業員を雇う時に、あなたの仕事は暮らしを豊かにすることだと言った
・『ジーニアスバー』へは修理依頼のためではなく『(iPhone などを)どうやって使ったらいいかな』と質問するために人々はやって来る
・(店舗は)世界中から顧客が訪れるアップルの代表
彼女が(Apple社が)店舗をスペシャルな場所として定義していることがよくわかります。そこにあるのは単なる商品の売買・消費活動なのではなく、そこでしか得ることができない人と人との繋がりだったり、体験だったりするということを同社はよく認識しているのです。そうした背景を経て生み出された新コンセプトが「広場」ということなのでしょう。
最後に、彼女からのこんな提言を紹介します。
アップルのように体験にフォーカスしたり、あるいは低価格を追求したりしている小売店は今も成功しており、中途半端がうまくいかないと分析する。「世界はとても速く動いている。顧客にサービスを提供しようとするならば、私たちも顧客のペースにあわせて動かなければいけない」
まさに「動かなければいけない」のです。