千金楽 健司
動画SNSだけじゃない!TikTokの野望
イギリス・高嶋さんからのレポートでTikitokの野望を知りました。本気でソーシャルコマースのプラットフォーマーになることを狙っていますね。
2023年8月、TikTokは英国内の販売業者に向けてのロジスティックサービス「Fulfilled by TikTok」を開始しました。サービスの内容は、月曜から土曜までの午後7時までに注文されたすべての商品について、当日中に自動処理を行い、翌営業日に配達されるというもの。サービスを利用する条件は
・英国を拠点としていること
・英国内に配達すること
・回の配送につき、荷物の重量が30kgまで、大きさは31.5立方リットルを超えないこと
となってます。「Fulfilled by TikTok」を利用した販売業者からは、出荷量が30%増加し、出荷リードタイムは36%短縮され、発送遅延率は45%以上低下するなどの成果が出たという声も出ているそうです。
また、まだ「噂」レベルではありますが、「TikTok shop」の利用を促進するためにAmazonなどの外部のEコマースサイトへのリンクを禁止することを検討しているという話も。現状Tikitok側はこれを否定していますが、実はすでに中国国内でタオバオへのリンクを禁止して、大きな成果をあげているんです。
2020年、中国版のTiktokである「抖音(ドウイン/Douyin)※中国国内でしか使えない。Tikitokは、海外版Douyinともいえるアプリで、Tiktokの完全体がDouyin」は、アリババ傘下のタオバオへのリンクを禁止。2022年から現在までの間に、自社のECプラットフォーム上(TikTok shopのようなサービス)で約2,000億ドル(約29兆円)の売上高を生み出したといわれています。
海外版DouyinといわれるTiktokですが、2028年までに、本体のDouyinと同じ規模まで成長すると予測されています。その頃には、アメリカだけでも、400億ドルから600億ドルを生み出すと予測されている以上、この外部リンク禁止の「噂」も信憑性が増してきますよね。
ちなみに…現時点でも、TikTokはアメリカで「1日当たり」400万ドル相当の売上をあげているといわれています(たった1日で5億以上の売上!)。2023年中に「1日当たり」1,000万ドルに達することを期待されているそうですから規模が違います。なお、東南アジア諸国では、すでに「1日当たり」売上は5,000万ドルを超えているそうです。