児玉 千恵子

2020 10 Jul

「変えていくもの」「変えた方がよいもの」「変わらないこと」を探り、検証しながら前に・・・第179回「商いの実学・遊学・雑学」

 (C)DOMINANT LIMITED 鈴木の薔薇より昨夏に、高原にある薔薇園のグリーンサムのご家族からいただいた、四つ葉のクローバーが、七ツ葉のクローバーになって育っている!
 草花の専門家ではないから、ただ「不思議、不思議!」と喜んでいる。
 出口が見えないコロナ禍の今夏、その鉢に水をやる度に、自然界の神さまが「医療従事者と世界中の人々を励ましてくれているのかも」とポジティブに祈るこの頃・・・。
 疲れたときにはベランダに出て、先のグリーンサムが愛情をこめて育てた黄色い薔薇と赤い薔薇の鉢植えを眺める。・・・すると、なぜか、心と脳が癒やされる。
 人々の暮らし、市場・経済に予測不可能だった事態が起きてしまった状況下では、人それぞれに「いやし・なごみとなるツールがあると心強い
 衣料関連に目をやると、店舗の休業・営業時間の短縮を余儀なくされて、ようやく本来の業務や営業を起動させたものの、春夏物の在庫をさばけないままに夏が来て、秋冬商品のMD構築の軌道修正と、投入時期のタイミングに頭を悩ませているケースが沢山ある。
 3月から初夏にかけて、私は全身を完全防備(スタイリングマスク、消毒用おしぼり他を持参)のいでたちで、衣・食・住関連の企業のサポートに出向していた。
 そこで目にしたことは、緊急事態宣言の解除後も、大型店では衣料品売場への入店客の少なさだった。
 それでもSNSで、お客さまの心に響くスタイリングや、役に立つ情報を発信したアパレルやショップでは、それなりの成果を出している。
 しかしその一方で、アダルトからマチュア層の衣服は、ネットショップでの購入が少ない現実が突きつけられている。
 また、有効に活用されているテレワークWeb会議は、私のような職種(企業・小売業のサポート)にも波及してきた。
 クライアントへの指導・助言は電話でも良いことになった。さらにはネットを使ってのアドバイスも分野によって起動し出した。
 しかしながら、指導・助言の内容と課題によっては、ネットで済む分野と、店舗や企業へ伺わなくては務めを果たせない分野とが・・・(中略)・・・
 こういったサポートは、企業や店舗が必要とする活性化策の一例だが、「変えていくもの」、「変えた方がよいもの」、「変わらないこと」を探り、検証しながら前に進む時がきたようだ。

 「ストアーズレポート」2020年7月号の児玉千恵子書き下ろし連載第179回「商いの実学・遊学・雑学」は、 『変えていくもの・変わらないコトを深掘りしていく文披月の商い
 人々は緊急事態宣言の間、3密を避けて外に出たいのを我慢した・・・いずれにしても人間は、誰しもが柔軟性があって、難局を乗りきるための対応を考え動けるものだ。
 ウィズコロナの事態を戦っていくには、「体力・知力・気力」が必須だから、どれひとつが欠落しても、「おもてなし」力や「商い」力がトーンダウンしよう。
 今号の主な内容は、 
◇ 閃きの伝言板~想定外に動いた物は?
◇ 薔薇の香りをかぐ~『ボケたくなければバラの香りをかぎなさい』(天野惠市著 ワニブックス刊)

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