児玉 千恵子

2020 14 May

お客さまの姿はまばらで、この歳までそんな光景を目にしたことがなかった・・・着地点が見えない令和の初夏商戦

 どこまでも青い空、まばゆい光が降り注ぎ、風が緑の香りを運んでくる時節がやってきた。
 誕生花は「鈴蘭」と「牡丹」…。来月(6月)は「薔薇」と「紫陽花」が、旬の一番人気!
 ヨーロッパでは「マイブルーメ(MaiBlume 五月の花)」と語りつがれてきた鈴蘭が咲く姿を、まるで「幸を誘っているようだ」と賞賛したのは、かのクリスチャン・ディオール・ムッシュ
 新緑と色とりどりの花が咲き誇る今どきは、空気のきれいな野外でパーティを開いたり、ネイチャリングやバードウォッチングに出かけて、森林浴も楽しみたくなる。
 しかし、今春から得体の知れない未知のウィルスが世界中に広がり、「市場・経済・暮らし」が、未だかつてないほどの恐怖に襲われている。
 人口密度の高い都市部にある企業や、公共の交通機関で通勤・通学をされている方々の、身体や心情を察すると、地方の山間に住んでいる私は胸が痛くなる。
 医療従事者に感謝しながら、確かな特効薬と対応策が見つかることを祈るしかないのか?
 「密閉・密集・密接」を避ける・・・という注意勧告が、連日のように飛び交う時期(春夏物の立ちあがり期)に、催事やアトラクションが次々と中止された。私事だが、マスクをして地方都市(広島県内の)にある百貨店やSC内のショップ(アパレルメーカーからの要請で)へ、VMDの改善指導とVP作業に伺ったが、いずれの館内でも、お客さまの姿はまばらで、この歳までそんな光景を目にしたことがなかった
 現場のスタッフに、「こんな時だからこそ、顧客との”きずな”をしっかりとつないでね! 体力をつけて今できることにチャレンジして・・・」と声をかけながら、「アフターフォローメンテナンスを具体的に、どのように実践するべきか?」を伝えながら励ましてきた。
 ”コロナ”への恐怖で心が萎縮し、おしゃれを楽しむ気分になれないお客さまが多い一方で、欧米発のラグジュアリーブランドの中には、善戦している事例もある。
 例えば、「C」や「A」など…そのブランドの商品に、永久に保存する価値を見出した顧客が来店され購入されているようだ…と現場からのお便りが届いた。・・・(以下、略)

「ストアーズレポート」2020年5・6月合併号の児玉千恵子書き下ろし連載第178「商いの実学・遊学・雑学」は、 『幸月から水月の商いはグリーンサムの心意気!

 正体がわからないウィルス対策の着地点が見えない令和の初夏商戦に入るが、グリーンサム(植物を育てるのが上手な人をさす)のように、お客さまとの「きずな」を、心をこめて育てていきたい!
(C)DOMINANT LIMITED いにしえの香りが漂う「翁座」が、国の登録有形文化財に決定(広島県府中市上下町より)
 今号の主な内容は、
◇ 閃きの伝言板
 例年なら5~6月は、「行事育」(慣わし・しきたり・お祭りごとに興味を抱き、体験・体感によって日々の生活を充実させていく)を、子供たちに伝えていく機会に恵まれているけれど・・・
◇ 初夏からハイサマーのおしゃれとボディメイク
 ここ数年来、おしゃれ難民が増えている。・・・というべきか、各種のメディアと、発信するパーソンが迷わせているような傾向も・・・
◇ 高原の地域おこし

【プロ販売員模試】 「初夏商戦の実学・雑学力 テスト
〔PHOTO:DOMINANT LIMITED〕
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