繊維ニュース 編集部ブログ

2020 28 Feb

ジーンズ離れの先には

 

【東京本社】ジーンズ特集の取材が佳境を迎えている。各企業の企画担当者に話を聞くと「ジーンズの商況は厳しい」が共通認識である。少子高齢化による人口減少やジーンズトレンドの不在、アメカジ不振、コスト抑制の大量生産型ビジネスモデルの崩壊といった複合的な要因が横たわる。なかでも深刻なのは、若い男女がジーンズをはかなくなったことだろう。

 さまざまなメディアが「若者のジーンズ離れ」を報じている。硬くてはきにくい、ゴワゴワしていて動きづらい、ダサい、夏は蒸れるし冬は寒い、といった理由でジーンズをはかなくなっているようだ。チノパンやカラーパンツ、カーゴパンツ、ショーツ、イージーパンツといった競合商品も売り場で存在感を強めている。果たして、打つ手はないのだろうか?

 若者に響く販促として、SNS(会員制交流サイト)や動画配信といったデジタルマーケティングが必須になっている。つまり、スマートフォンを介したタッチポイントが有効と考えられる。こうしたマーケティングは広告代理店に頼らなくても、自前で発信することができる。しかしジーンズブランドやそれに付随するメーカーで、SNSに本腰を入れているのは少数派だ。(市)