マサ 佐藤

2018 14 May

販売上がりで悪ぅ~ござんしたね

★「販売上がりだから~...。」という言葉をよく本部・取引先等で聞く??

私もこの業界(最近アパレル関連の仕事してないが(笑))に長くいますが、いつの時代もよく聞く言葉があります。

「あの組織・人は販売上がりだから、(専門的な知識がなく)わかっていないよね~。」

 

という言葉です。例えば、取引先との交渉。そして店頭勤務から本部勤務になったときでさえもよくこの言葉を聞くことがありました。

とくにその中でも「モノづくり」に携わりそのことに並々ならぬ拘りがある人や、頭脳明晰な商社系の人。大手出身の販売を研修程度ですましたからはとくにこの言葉をよく聞いた経験が私にもあります。

 

★「販売上がりで悪うございましたね~~」

先にこのブログのオチを言ってしまえば、

「販売上がりで何が悪いんじゃ~ボケェ~!!」

ということです。そして私自身も販売員出身です。

 

正確にいうと、販売の前に当時いた組織の物流倉庫の運びやとしてアルバイトで採用されたのですが、その後無事社員にして頂き販売員として、10年弱ほど勤務しておりました。元々本部仕事等に興味のなかった私は今のような仕事を目指していたわけでもなく、ずっと販売員で良いと感じていましたが、ひょんなことから当時いた組織の新事業のMDになっていました。

 

当時いた組織は、モノづくりも殆ど自社で賄っていましたから、当然そのような知識がない私が苦戦するのは明白でした。けれども、結果的に変な専門知識がない私は販売員時代得た経験を基に品揃えを考え、結果的にそのことと周りのスタッフの優秀さもあってたまたま売ることができました。

では販売員時代のどんな経験を活かしどんなことをしたかというと??

 

・店頭の鮮度は無視しアイテム数を減らし、人気商品が金太郎飴のように続くようにした。

・周りの専門スタッフから商品が出来る過程をヒアリングし学び、土日納品をなくすスケジュールを作った。(販売時の経験により全く意味のないものと思ったため。)

 

こんなもんです。ただもし自分自身に販売員時代の経験がなければこのようなことを思いつくにも至らなかったでしょうし、周りのスタッフに納得してもらうこともできなかったでしょう。そして現在今に至るまで、私自身は販売員時代に学んだことが一番の糧になっています。

★販売員時代の苦労を忘れ本部病にかかる人もいる。

しかしながら、販売員からデザイナー・SV・MD・人事等の本部仕事になったとたん、販売員時代の苦労を忘れ人格が豹変する「本部病」に感染する人が多くいるのも事実です。そういう連中はあたかも「自分が販売員であったことを忘れた。恥ずかしがる。」ような仕事を連発してきます。

また、昔ながらの大手によくみられるように、学歴のみの評価で最初からスタート地点が違い、販売は研修のみで終え、いきなり本部仕事にずっと関わるような人は、販売員を「上から目線」でみがちです。また、そういう人は部下がミスをした際「お前販売に戻すぞ!!」などと言う言葉を発します。その言葉はそのミスをした人に失礼というよりも、現役で一生懸命販売に従事している人に対しての暴言です。

 

そのような人材を多く抱えている組織は今度苦戦することは必至です。

 

★(この業界で)顧客から直接お金を頂戴する場に遭遇できるのは、販売の仕事しかないのだ。

この業界の仕事で、顧客がお金を支払う現場に遭遇できるのは販売の仕事だけです。ECや卸商売ではそのことは経験できません。現在の私の仕事もそうです。

顧客が店頭で悩んだり、物凄くいっぱい買ってくれたり、更にお客様なのに「ありがとうございます。」と言ってもらえたり、また時には嫌なクレームを言われたり、販売の現場というものは常に変化し、予定調和なことはおこりません。イレギュラーバウンドばかりする整備の悪いグランドで野球をしているようなものです。

 

だからこそ、様々なことに反応しなければならない対応力がみにつきます。そしてその経験は他の職種に就いたとしても大いに活かせるものであるのです。

 

現在。人気デザイナーの中には、デザインの知識がない人も多くいます。しかしながら、そういう方々で販売経験がある人が多いのも紛れもない事実です。またどんなにMDの勉強をしたとしても、それで顧客の心理が先読みできるか?と言えばそんなことはありませんし、現場からの「気づき」の方がヒット商品を産み出す可能性は高いのです。また他の職種にしてもその経験が活かせますし、とくに店長ともなると「人を使い成果を出す仕事」が学べます。

 

最後に「販売上がりの何がいけねえんだよ~コノヤロー!!」という啖呵をきってこのブログを〆ます。

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