上野 君子

2020 02 Aug

無趣味な人間は弱い

自分は無趣味な人間だとつくづく思う。
ガーデニング(ベランダいじり)とか、ヨガとか、お酒とか、好きなことや楽しむものはいろいろあるが、それは生活の一部であって趣味といえるものではない。
日本酒やワインなどは、自分なりの目安はあるけれど、そもそも産地や種類など特に詳しく知ろうと思わないし、聞いてもあまり覚えられない。
できればよく知っている人の勧めに従いたい。
食べることは好きなので料理も一通りはするが、それを一緒に食べてくれる家族がいるわけではないから、作る範囲も知れている。

昔は洋裁に編み物をよくしたし、今も骨董市回り(アンティーク好き)などは好きだが、いずれもマニアックに追求する姿勢には欠けている。
ただ自分なりに自己満足で好きなものを楽しむだけだ。
もう物を増やしたくないし、それ以上に節約しなくてはならないから、以前のような買い物の楽しみもなくなった。
海外旅行は行きたい所がいくつかあるが、この状況ではいつ再開できるか分からないし、そもそも先立つものが確保できない。

考えてみると、母は60代から書道、和歌、点字といろいろな習い事をはじめて、勉強していたし、特に書に関しては、師範名を持つほど長く精進していた。それぞれに苦労もあっただろう。
それに比べて、私は何かに打ち込んでがんばった、練習したという記憶がないような気がする。対価のいただける仕事以外は。
基本的に、子供の時から「練習」が苦手だった。
音楽も語学もまずは練習なのに、それが欠けている。

コロナ禍による時代や生活の激変期の今、趣味のない人間、想像力(創造力)のない人間は弱いなと思う。
このままではダメだと危機感をおぼえている。