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2021 12 Dec

「モスキーノ」 2022 ウィメンズプレフォール&メンズフォール  カラフルなユニフォームでレトロS Fイメージに

 

 「モスキーノ(MOSCHINO)」が、2022プレフォールのウィメンズコレクションと 2022 フォールのメンズコレクションを発表した。

 今回のコレクションでは、ビクター・ヴァザルリ、リチャード・リンドナー、アレン・ジョーンズによるグラフィック・アートや、「時計じかけのオレンジ」や「ブレードランナー」などの SF 映画に象徴される、ディストピアのような飽和状態の映画の世界観。そして「サージェント ペパーズ ロンリー ハーツ クラブバンド」のスウィングするモッズのリズム。これらすべてが組み合わされながらコレクションに反映されているのだとか。

 この“飽和状態”な感じはラベンダー、タンジェリン、スペース エイジ ブルーなどによる強烈なマルチカラーと、ボタンやフラップ、パイピングなどの装飾やトロンプルイユを多用した盛りだくさんのディテールによって強調されている。そこに、映画「時計じかけのオレンジ」を連想させるカラフルなボウラーハットやフェイスマスク、目出し帽、ニーハイブーツなどのパンチのきいたアクセサリーもプラス。目の周りを塗ったメイクは映画「ブレードランナー」からの連想だろうか。

 それらに圧倒されているが、フォルム自体にはユニフォームのアイデアがふんだんに使われている。例えば、飾緒や金ボタンのような軍服のディテール、ダブルブレストのオーバーボリュームのコートやフィールドジャケットなどのミリタリーウエア、またはスリーピースやフォーマルウェアや、コラムドレスやタキシードなどのイブニングウエアなどのイメージ。トロンプルイユでボウタイやプリーツスカートを描いた学校の制服のようなミニドレスや、オーバーボリュームのコート+ロングブーツの消防士を連想させるルック、ホテルのベルボーイの制服のようなセットアップも見られる。それにAラインのドレスやジョッパーズなど60年代風のテイストや、光沢素材、メタリック素材を用いたフューチャリスティックなイメージも加わる。

 レトロでありながら新しく、強烈でありながらオーセンティック。今回のコレクションでは、「モスキーノ」らしい遊び心がひねりを加えて演出されている。

文:田中美貴

■「モスキーノ」2022 プレフォールウィメンズコレクション&フォールメンズコレクション

「モスキーノ」公式サイト

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