芹澤 絵美

2021 22 Sep

結婚記念日

先日、結婚9周年を迎えました。
いつもならどこかレストランを予約するのですが、ロックダウン中だったので自宅でお祝いしました。ニュージーランドのピノ・ノワールではトップ3に入る、「フェルトン・ロード2016 ブロック3」を開けました。

セントラル・オタゴのフレッシュで華やかな薫りでありながら、ブルゴーニュ・ワインのような柔らかく繊細な味わいをもつ最高の1本でした。

フェルトン・ロードの「ブロック3ピノ・ノワール」は、
生産数が少ない上に、その多くをオーストラリアやイギリスに輸出しており、
ニュージーランド国内でもなかなか手に入りにくいのです。
なので、特別な時に開けるのにピッタリなワインなのです。

レストランでお祝いしていたらこのワインを開けることもなかったかもしれないので、
ロックダウン中で逆に良かったかな、とも思いました。


調子に乗った私たちは、もう1本ワインを開けました。

「マードック・ジェームズ2012 ブルー・ロック」
ニュージーランドのピノ・ノワールの中でも男性的なワインなのですが、
9年経った今、荒々しい角が取れ円熟味を増した素晴らしい味わいでした。
このワイナリーは数年前に人手に渡りブランド名も変わってしまったので、
私たちの大好きだったマードック・ジェームズは今セラーに残っている数本を最後に今後永遠に飲むことが出来ません。なので、こちらも特別な日にピッタリなワインだと思います。

 

さて、オークランドは今日からレベル3になり、
キウィ達は嬉しさいっぱいにテイクアウェイのお店に長蛇の列を作っていました。
マクドナルド、ケンタッキーフライドチキンを初めとしたファースト・フード店、
ローカルのコーヒーショップなどに集まるキウィ達はみな満面の笑みで本当に嬉しそうでした。
同僚の男の子は「ベーカリー」がオープンして嬉しい!と言っていました。
外食やテイクアウェイがまったく無いと自炊が出来ない男子には案外辛い日々だったのかもしれません。


DIYのお店も駐車場があっという間にいっぱいになっていました。
人数制限の上入店か、クリック&コレクト(オンラインまたは電話で注文しておく)を利用する形での営業が許可されています。

アメリカのラジオを聞いていると、オーストラリアとニュージーランドを一緒にして語られることが多いのですが、実はまったく雰囲気が違います。

オーストラリアは、ロックダウンやmRNAワクチン半強制接種などに反対するストライキやデモが激化していますが、ニュージーランドでは誰1人そのような行動を起こす者はいず、まさに羊のように静かにしていました。オージーの反応はとってもタフですが、キウィは控えめで可愛らしいのです。

 

ロックダウン中に南島のワナカに旅行に行ったオークランダーのカップルが逮捕されたり、
レベル3になる前夜、レベル2のエリアのケンタッキー・フライドチキンに行った人々が逮捕されたり、笑えるような笑えないような珍事件が発生していますが、羊たちは遠くからじっとこの違反者達を静観しているようです。
ワナカに旅行に行ったカップルは、起訴された上にテレビで名前や顔まで公開されました。
このコロナ騒動が無ければ、著しい人権侵害だと思います。
見方を変えれば全体主義の公開処刑のようで恐ろしいです。


私は、この羊の群れがいつかどこかで怒り出すのか、どこまでも指示に従って生きるのか、
羊飼い(政府)の手腕に注目しています。


庭では、初めてマカダミア・ナッツの花が咲きました。
今年は家で採れたマカダミア・ナッツをワインのおつまみとして楽しめそうです。