六本木 真弓

2019 12 Sep

『環境』考

ファッション業界にも、サステナビリティの取組みが波及している。

 

注目の北欧ブランド、ガニー(GANNI)の2020年春夏コレクションショーは、土砂降りの雨だった。

雨に備えて用意されたのは、エコ大国デンマークらしく『ジャガイモ』から作られた『バイオディグレーダブル(生分解性)』なポンチョ。

最近話題の『非可食トウモロコシ』から作られた100%植物由来の生分解性「ポリ乳酸ファイバー」は、生分解性「水と二酸化炭素に分解」とカーボンニュートラル「二酸化炭素を増やさない」の機能を持った製品開発を可能にしている。

 

 

元プロサッカー選手のティム・ブラウンと、バイオテクノロジーの技術者ジョーイ・ズウィリンガーが立ち上げた「Allbirds」。

シリコンバレーが熱狂するスニーカーブランドだ。

 

「upper」は、「ユーカリ」のパルプから繊維を紡ぎ、それをメッシュ状に編んだテキスタイルから作られている。

 

ブラジルのSugarcane

「靴底 sho sole」は、一年で成長する〔砂糖キビ〕から作られる。

「靴紐 シューレース」は、〔再生ペットボトル〕から作られている。

環境に優しく、快適で手頃な価格のスニーカーは、タイム誌で「世界一快適なシューズ」と評価されている。

 

そして、Allbirdsのメインラインのランニングシューズは、ニュージーランドの「メリノウール」で作られている。

靴下も「メリノウール」で透湿性が抜群だ。

 

『環境問題や倫理』に対する企業の姿勢を重視する消費者の意識は、海外の若い世代を中心に広がっている。

今後の消費トレンドを左右するミレニアル世代(1983年から1994年)は、「環境」で企業姿勢をチェックしている。

日本のアパレルや素材メーカーも、遅まきながら対応商品や技術の開発が迫られている。

 

 

㈱六本木事務所