生地 雅之

2025 17 Feb

体感気温マ―チャンダイジング

表題は小職が前職でアパレルの企画MDer(小売業で言うMDerとは異なる)をしていた頃に名付けた言葉であり、一部上場時代の前職の取締役を退任して現在の弊社設立の独立記念(翌年)に業界紙から依頼されて上梓したMD本にも記載させて預いた小職発案の言葉なのです。

実はそれ迄記述していた内容は「何故この店で買わないのか?」というタイトルでの出版を予定されていたのですが、先にほぼ同時期の少し早くに米国の書籍にパコ・アンダーソンという方が「何故この店で買うのか?」というMD本を出されたばかりだったので、小職の内容は逆発想で、小職は現在同様出来ていないことを 修正すれば売上が大幅に伸びる(現在のリアルコンサル同様)との内容でできていない事を指摘する辛口での記載なのです。既にやっていると言われる企業も存在するのですが、実は殆どできていないのが実態です。

よって、内容を大幅に変更し、実務本(その業界紙にはメンズのMD本は出版されていなかったので、そのように打ち合わせの上)を上梓したのです。タイトルはメンズと入っていますが、内容はアパレル全般に通用するもので急な変更となり、締め切りが早く独立翌年のGWは平均1日1時間の睡眠で仕上げたものなのです。

要は「判っているができていないのは、判っていないのと同義語」であるとの考え(持論)で、厳しい言葉(指摘)なのですが、自社・自分を厳しく戒めないと業務は完遂できないのです。要は「当たり前の事を当たり前のように実践すること」が頭で判っていても実践できる人の如何に少ない事か?小職はこの考え方を踏襲してきており、理論的に何か秀でているものではなく、実践できることが前職から身についているのです。昨今アパレル各社が夏の期間を長くし、春秋のシーズンを短くする施策や、過去には暖冬が当たり前の生産をすべきとかを提言していたのです。

過去にも記載のように、顧客ニーズの把握はそう簡単ではなく、追随することもできない状況であり、結果を追うだけでもビジネスになる状態なのです。要は実態を冷静に把握し、素直にマーケットに合わせるべきと提言し、実行が如何に難しいものか?その年度から20年の時間が経過しているのですから、如何に難しい事なのでしょうか?小職は難しいとは考えずに前職で実践していたのです。そのせいか前職の企業は中堅アパレルであったものの年商280億円(決算ベース)程度で営業利益率が26%程度を維持するアパレルのエクセレントカンパニー(銀行から金を借りてくれと言われるほどの無借金経営)であったのです。

小職はメンズ(管掌役員)担当であったので、営業のメイン(当時でもレディス=営業本部長でもなく)ではなく退任をしましたが、数年も営業利益の大幅UPを実践していたもので、年間上代200憶円近い仕入れをしながらも翌年の期末在庫は1桁台の%の在庫率を維持できる額だったのです。儲かって当たり前で上場していたのですが、親会社が当時半分以上の㈱を握った筆頭株主であり、再度M&Aされたのでした=親会社が赤字で取締役4名になり執行役員は多く存在されていたようですが、子会社は執行役員制度もない時代であり取締役3名との事で、よって退任を余儀なくされ、独立までは経理等もまともに勉強・せず、営業と企画・生産やMD(ブランディングを含む)ができるだけでエイヤーっと勢いで独立したものです。

 

現在は自社・自店がこれからどうあるべきか、それに向かって現状からどう進むべきかを構築する必要に迫られてきています。経済環境は間違いなく変化の兆しが見えています。どう変わるのかは別として、その中での自社・自店は何をすべきかが問われているのです。
是非とも、健全なる企業経営に向けて、早急に改善・改革される事を祈念致します。
弊社へのご連絡は、HOME-PAGEのお問合わせより、お願いします。