生地 雅之

2020 30 Mar

衣料品の残骸

3月上旬に下記のお店に行ってきました。

お客様目線のコメントであり、事情は忖度したものではありませんのでご了解ください。

「よいしょ」して業界が企業が良くなるならいつでも頼まれなくても「よいしょ」しますが、、

 

「何これ?」と思う 過去の「陸に孤島どころか海の孤島」

https://blog.apparel-web.com/theme/consultant/author/ochi/3cdc39d6-c30e-4170-83db-ee4b777f1e18

の第2弾の「残念な現実」

https://blog.apparel-web.com/theme/consultant/author/ochi/effad6d0-32b8-44b3-b0a0-0face188baee

の第3弾なのです。近々に第4弾も、、

 

1.ゲオラックラック(コーナン港北インター店内)

横浜市都筑区に存在しているゲオの衣料品オフプライスストアなのです。アクセスは横浜地下鉄の2駅と、JR横浜線の鴨居と小机の丁度真ん中にあり、新横浜から中山まで走っている路線バスのほぼ真ん中に存在する港北インター傍のイケアの隣なので、車が便利です。今回の小職は他にも予定があり、電車で行ったので、小机からTAXI1700円の距離でした。帰りはバスルートを聞き、中山まで戻りましたが、時間はそれなりに、

売場は所詮商品の羅列であり、VISUALもなく、いくら安くてもそれ以下に見えているのです。商品自体もバッタ屋(アパレルや小売業が最終処分に利用している目方買い「重さや1ケースいくら」している)の処分物を売っているような風景です。それなりにブランドはあるのですが、作り手はここまでブランド管理できていないし、しないのでしょう。欧米のブランドの在庫を燃やす事への批判も理解する部分もあるのですが、作りすぎの反省はともかく、無償での配布はやるべきではないでしょうし、自分のブランド(我が子)の末路がこれでは?機会ロスを恐れずに、作りすぎない事でしょう。

 

2.&BRIDGE(古淵徒歩10分強のニトリモール内の2号店)

JR横浜線古淵駅前にイオン相模原SCとイトーヨーカドーがあり、間の道路の上(2F)に連絡通路がつながっており、鶴間の大和オークシティもイオンとIYが並んでおり、GMS呉越同舟のエリアなのです。イオンの中を通り抜け、国道16号を北に進んだ道沿いのモールなのですが、

このニトリモール内に3月7日にOPENしましたワールドのオフプライス2号店なのです。西大宮の1/2程度の面積で、メンズを増やしているとの事でした。1Fはヤマダ電機とOKが核店舗であり、2Fに核のニトリとAVAIL(しまむら)、GU、&BRIDGE等なのです。

&BRIDGEは西大宮よりは少しまともに見えましたが、ワールドのTAKEO-KIKUCHI等を多く投入し、知名度のあるブランドを多く展開していました。しかし、価格ラインは3点購入で更に20%OFF、4点購入で30%OFF、5点購入で40%OFF、しかし、1点では正価(と思われる青字札)でしょうか?1点ではオフプライスなのか不明でした。そして一部の商品には、トレジャーマークを付けて更なるインセンティブも付与していました。

売場は西大宮同様店装に経費を掛けない仕様であり、米国のアウトレット感覚なのです。商品羅列であり、OPEN即でしたので、近隣からも見に来られていましたが、この商圏でもこれらのブランド(TAKEOを除く)の認知度は高いとは思えませんので、このビジネスに将来が拓けるのでしょうか?

価格もTAKEO-KIKUCHIのビジネスバッグが二重価格ではなく、45000円のままであり、他の物は正価の下に「50%OFF」等のシールが貼ってあります。店員さんに確認するとそのまま45000円ですが、3点以上購入すると上記割引がありますとの的外れな回答でした。つまり1点では正価のままなのです。これがオフプライスストアなのでしょうか?

NEXTDOOR(ワールドブランドのみの混載アウトレット)の方が、売場もきれいでまだ商品が良く見えています。商品のみ安く(売り側が安いと思っているのでしょうが)ても、器が貧弱で価格以上の付加価値が見つけられませんでした。ざるそばの器の上にカレーライスを乗せて「美味しいですよ!」と出されても、食欲は減退するのですが、、

商品も上記ゲオラックラック同様、現金卸問屋に投げられたものや、バッタ屋に売られた商品を仕入れしたように見え、いくらオフ率を最高80%OFFと謡っても響きにくいと思われます。もっと、お客様の立場で商品選択、値付け、展開店装等を走りながら見直して頂きたいものです。ワールドの創業者の方や、次社長の方のファッションビジネスへの熱い思いはいずこに、

フランチャイズビジネスを婦人服で構築された第一人者の企業でもあり、その後卸からSPA型ビジネスへの大きな転換も、素晴らしいかじ取りをされてきた企業なのです。確かにやり過ぎで不調になったのは事実でしょうが、「ファッションビジネスとは」を基盤にし、その上での新しい試みを願うばかりです。「今一度お客様を見る」を期待しています。

 

3.ブックオフ∔(プラス)(古淵イオン相模原店手前のブックオフ2F)

完全に中古品∔デッドストックのお店であり、買取もやっています。売方は上記2店と同様なのですが、買取強化ブランドを明記して、お客様からの持ち込みも期待しているようです。どれが新品(デッドストック)で、どれが中古品かは店員に聞いても不明で、靴などは裏底を見るとほとんど新品です。

完全にアイテム展開の売場であり、サイズも色も全く揃っていない米国版アウトレットの様に見えています。店装もお金を掛けず、「商品を価格よりも高く見せ、実は安い」というテクニックも使用していません。このビジネスで将来が拓けるのでしょうか?はなはだ疑問なのです。安いだけならユニクロの方が品質レベルも高いのです。デザイン力は少し難がありますが、トレンドブランドは一目で型落ちが見抜かれるので、果たしてお客様価値が存在するのか?

このように展開されている著名ブランドもまさかこのような展開になっているとは認識していない可能性すらあるのです。自分たちが生んだ製品が最終悲鳴を上げている事をどう捉まえているのか?日本も含めファッション業界の欠落している点は前々回のブログに記載の自社・自店の販売実力の把握による自社・自店における適正な生産数量の設定以外に道はありません。

 

追)「残念な現実」の追加コメントとして、N+(ニトリの衣料品)ですが、イオン越谷レイクタウンにもお店があり、1か月前(2月)よりニトリグループの看板が出ていました。最後の手段を出したのでしょうが、果たして功を奏するのでしょうか?逆効果では?

 

現在は自社・自店がこれからどうあるべきか、それに向かって現状からど進むべきかを構築する必要に迫られてきています。経済環境は間違いなく変化の兆しが見えています。どう変わるのかは別として、その中での自社・自店は何をすべきかが問われているのです。

是非とも、健全なる企業経営に向けて、早急に改善・改革される事を祈念致します。弊社へのご連絡は、HOME-PAGEのお問合わせより、お願いします。