児玉 千恵子

2019 16 Apr

商品の魅力を伝えるシワや食指を動かせるタックにもルール・・・

 繊研新聞FB連続小講座『VMDとCS空間の創造』 第10回は、『「シズル感」で美味なメッセージを!
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 銀座通りで、「シズル感」を巧みに演出していたウィンドウに出会った。
 春夏の新作ニットを着せたボディ3体が、垂直構成で横一列に、さりげなく配置されていた。
 余分な小道具や装飾を施したパーティションはなく、プライスだけだった。
 人目を引いたのは、それぞれの上半身が、向かって右からベージュに青、白地に薄茶、グレー地に赤の市松模様でドミナント (統一)されていて、左側の2体には「シズル」という演出技術が施されていたから・・・。
 バストの下から中ヒップあたりと、両袖の肘から袖口にかけての、横や斜め方向のドレープやシワはお見事だった!
 シズルとは、要約すれば「臨場感」のことをさし、商品の魅力をビジュアルに表現して、五覚と五感に働きかけることである。 フード業界なら、ステーキやシーフード、焼き鳥などを焼いてもらうときに、目の前で「ジュウジュウ」という音がすると、 おいしさが倍増するという感覚をいう。
 そういった感覚をVP分野に応用することも、シズル感と表現される。
 衣料分野で演出するときのポイントは、・・・(中略)・・・

 商品の魅力を伝えるシワや食指を動かせるタックにもルールがある。・・(中略)・・・

 昨年に伺った呉市の宝飾店では、フォーマル関連のネクタイが売れないと嘆いておられた。
 そこで、ジュエリーケースの右上に、ネクタイで巻きバラを作り、巻いて大剣と小剣を立ち上げるフォーミングも添えたところ、 地味な色のネクタイまで売れ出したというお便りが・・・(全文は、4/16の繊研新聞 紙上を!)

第1回 2月 5日  『時を超えて息づくVMD』
第2回 2月19日 『庭師の仕事と関連用語』
第3回 2月26日 『VMDのゴールイメージは?』
第4回 3月 5日  『テーマ立案とVPの作業手順』
第5回 3月12日 『三つの「サイジ」とミューズの花』
第6回 3月19日 『色選び・色遊び・色と仕掛け』
第7回 3月26日 『エレガンスな三大山場とは?』
第8回 4月2日   『魅惑のギフトVP』
第9回4月9日   『小道具は引き算のメソッドで!』

〔PHOTO:DOMINANT LIMITED〕
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